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何か乗り越えたい問題があって困っている人は、トヨタ式5回のなぜを実践してみてはいかがでしょうか?
トヨタの生産方式で有名な話なので知っている方も多いと思いますが、とても簡単なことで、仕事だけでなく人生すべてに当てはめることができる良い方式なので、少しだけお話ししたいと思います。
私が社会人成り立ての社員研修で一番初めに教えられたことは、
「言い訳をするな。『なぜ』を何度も繰り返せ。問題の根本的原因まで『なぜ』を繰り返して改善しろ」という教えです。
トヨタや車関係の会社に働いていた訳ではないのですが、この教えはなぜを5回繰り返すトヨタの生産方式の1つです。
例えばミスをしたとして、なぜミスをしてしまったのかを問われた時「忙しかったから」と言ってはいけない。
「忙しかったからミスをした」と言うのは何の生産性も生み出さないただの言い訳なので、そこで「なぜ」を問えと言うことです。
なぜ、忙しかったからミスをしてしまったのか?
そこで「忙しくて、確認を見落とした」という1つの答えが出ます。
では次に「なぜ、忙しくて確認を見落としたのか?」を考えます。
すると「忙しくていつも見える所が見えなくなっていたから確認を見落とした」という答えが出ます。
では「なぜ、忙しくていつも見える所が見えなくなってしまったのか?」を考えると、
「いつも見える所が見えなくなってしまったのは、そこが目立たない場所だったから」という答えが出ます。
そこでやっと「その場所が必ず分かるように目立つ印を付けなければならない」と言う改善策が出ます。
ミスをした時点では「忙しかったからミスをした」としか思えないようなことでも、「なぜ」を何度も繰り返すことで「目立つ印がない」という欠点を見つけることができるのです。
この欠点は「なぜ」をしつこく繰り返したから見えてきた改善策であって「忙しかったから」で話を終わらせていたらこの答えは見つかりません。
この方式は人生や生活のすべての悩みに当てはめることができます。
今、何か嫌なことや解決したいことがある人は「なぜ?」を何度も繰り返してみて下さい。
5回繰り返さなくても3回で問題の解決策が見つかることもあるでしょう。
トヨタ式5回のなぜでは5回に限らないとしています。
改善策に辿り着くことが目的なので、根本的な原因が見えるまで何度も「なぜ」を繰り返します。
例えば「毎日がつまらない」という悩みがある人は、なぜ毎日がつまらないのか?を考えます。
そこで「毎日がつまらないのは、何も面白いことがないから」と答えが出たなら、
「なぜ、何も面白いことがないのか?」を考えます。
そこで「何も趣味がないから」と答えが出たなら、
「なぜ、何も趣味がないのか?」を考えます。
そこで「自分に合う趣味がわからないから」と答えが出たなら、
「なぜ、自分に合う趣味がわからないのか?」を考えます。
そこで「そもそも趣味の種類に何があるのかわからない」と答えが出たなら、
「なぜ、趣味の種類に何があるのかわからないのか?」を考えます。
そこで、「趣味の種類を考えるより、自分の仕事や生活のことで頭がいっぱいだから」と答えが出たなら、
「なぜ、自分の仕事や生活のことで頭がいっぱいなのか?」を考えます。
そこで、「自分の時間がなさ過ぎる」と答えが出て初めて、
「自分の時間を作ることで『毎日がつまらない』という悩みが解決される」という改善策が見つかるのです。
日常の生活において何か困ったことがあった時は「なぜ?」を繰り返すと良いでしょう。
どんな些細なことにでも「なぜ」をしつこく繰り返すことで無駄に悩むことがなくなり、スムーズに毎日を生きられるようになるでしょう。